「がんInfo.」は、米国国立がん研究所(National Cancer Institute : NCI)のがん情報(*PDQ)の患者さん向け情報を、NCI承認のもと国際医学情報センターの責任で翻訳し提供しております。93項目中、40項目がご覧になれます。
このセクションの要点
- 成人ホジキンリンパ腫とはリンパ系に悪性(がん)細胞が認められる病気です。
- リンパ腫は大きく分けて、2つのタイプ:ホジキンリンパ腫と非ホジキンリンパ腫があります。
- 年齢、性およびEBウイルス感染症により成人ホジキンリンパ腫の発生リスクに影響が出ます。
- 成人ホジキンリンパ腫を疑う症状としては、リンパ節の腫れ、発熱、寝汗、体重減少があります。
- 成人ホジキンリンパ腫を発見し、診断するために、リンパ節の検査が行われます。
- 諸条件により予後(治癒の可能性)や治療法の選択が変わります。
成人ホジキンリンパ腫とはリンパ系に悪性(がん)細胞が認められる病気です。
成人ホジキンリンパ腫は、体の免疫システムの一部であるリンパ系に発生するがんの一種です。 リンパ系は次の部分から構成されています。
リンパ腫は大きく分けて、2つのタイプ:ホジキンリンパ腫と非ホジキンリンパ腫があります。
この要約は成人ホジキンリンパ腫の治療に関するものです。
(より詳しい情報については、PDQの成人非ホジキンリンパ腫の治療に関する項目を参照してください。)
ホジキンリンパ腫は成人と小児の両方に生じる可能性があります。しかし、成人に対する治療法は小児に対する治療法とは異なります。またホジキンリンパ腫は後天性免疫不全症候群(AIDS)患者さんに生じる可能性もあり、これらの患者さんには特別な治療を要します。
より詳細については、以下のPDQの要約を参照してください。
妊娠している女性のホジキンリンパ腫は同年齢の妊婦していない女性のホジキンリンパ腫と同じです。しかし、妊娠している女性に対する治療は異なります。この要約では妊娠中のホジキンリンパ腫の治療に関する情報も含まれています。
- リンパ液:
- 無色の水のような液体で、リンパ系を通って移動し、リンパ球と呼ばれる白血球を運搬します。リンパ球は感染症や腫瘍の増殖から身体を保護します。
- リンパ管:
- 身体の異なる部分からリンパ液を集め、血流に戻す薄い管からなるネットワークです。
- リンパ節:
- 小さな豆のような構造をしており、リンパ液中の物質をろ過し、感染症や疾患に対抗する上で役立つ白血球を貯蔵しています。リンパ節は全身にわたって認められるリンパ管のネットワークに沿って存在します。リンパ節の塊りは腋窩、骨盤、頸部、腹部、鼠径部に認められます。
- 脾臓:
- リンパ球をつくり、血液をろ過し、血球を保存し、古い血球を破壊する器官です。脾臓は胃の近くの腹部左側にあります。
- 胸腺:
- リンパ球が成長し、増殖する器官です。胸腺は胸骨後方の胸部にあります。
- 扁桃:
- 咽頭後部にあるリンパ組織の2つの小さな塊りです。扁桃はリンパ球をつくります。
- 骨髄:
- 大きな骨の中心にある柔らかいスポンジ状の組織です。骨髄は白血球、赤血球および血小板をつくります。
リンパ腫は大きく分けて、2つのタイプ:ホジキンリンパ腫と非ホジキンリンパ腫があります。
この要約は成人ホジキンリンパ腫の治療に関するものです。
(より詳しい情報については、PDQの成人非ホジキンリンパ腫の治療に関する項目を参照してください。)
ホジキンリンパ腫は成人と小児の両方に生じる可能性があります。しかし、成人に対する治療法は小児に対する治療法とは異なります。またホジキンリンパ腫は後天性免疫不全症候群(AIDS)患者さんに生じる可能性もあり、これらの患者さんには特別な治療を要します。
より詳細については、以下のPDQの要約を参照してください。
- 幼年期のホジキンリンパ腫の治療
- エイズ関連のリンパ腫治療
妊娠している女性のホジキンリンパ腫は同年齢の妊婦していない女性のホジキンリンパ腫と同じです。しかし、妊娠している女性に対する治療は異なります。この要約では妊娠中のホジキンリンパ腫の治療に関する情報も含まれています。
リンパ腫は大きく分けて2つのタイプ:古典的ホジキンリンパ腫および結節性リンパ球優勢型ホジキンリンパ腫
ほとんどのホジキンリンパ腫が古典的なタイプです。 古典的なタイプは以下の4つのサブタイプ分類されます:
- 結節硬化型ホジキンリンパ腫
- 混合細胞型ホジキンリンパ腫
- リンパ球減少型ホジキンリンパ腫
- リンパ球豊富古典型ホジキンリンパ腫
年齢、性およびEBウイルス感染症により成人ホジキンリンパ腫の発生リスクに影響が出ます。
疾患を発生するリスクを増加させるもの全てをリスク因子といいます。リスク因子があるからといって、がんになるとは限りません。また、リスク因子がないからといって、将来がんにならないわけではありません。リスクを持つ可能性がある人は医師に相談してください。成人ホジキンリンパ腫には次のようなリスク因子があります:
- 青年期または後期成人期であること。
- 男性であること。
- EBウイルスに感染していること。
- ホジキンリンパ腫の一等親血縁者(両親、兄弟姉妹)を有すること。
成人ホジキンリンパ腫を疑う症状としては、リンパ節の腫れ、発熱、寝汗、体重減少があります。
成人ホジキンリンパ腫や他の状況によって、以下の症状や他の症状などがみられることがあります。以下の症状がひとつでもみられた際には医師の診察を勧めます:
- 頸部、腋窩、または鼠径部のリンパ節における無痛性の腫脹。
- 原因不明の発熱。
- びっしょりになるほどの寝汗。
- 原因不明の体重減少。
- 皮膚のそう痒感。
- 極度の疲労感。
成人ホジキンリンパ腫を発見し、診断するには、リンパ節の検査が行われます。
以下の試験や手法が用いられます:
理学的所見と既往歴
しこりなどの疾患の徴候がないか、身体の一般的健康状態を調べます。また患者さんの過去の疾患や治療の病歴についても調べます。
全血球数算定検査(CBC)
血液サンプルを採取し、下記の項目を調べる手法です:
- 赤血球、白血球および血小板数。
- 赤血球中のヘモグロビン(酸素を運ぶ蛋白質)量。
- サンプルにおける赤血球の構成比率。
沈降速度
血液サンプルを採取し、試験管の中を赤血球がどの程度沈降するかを調べます。
血液化学的検査
身体中の器官、組織によって放出されるある物質の量を測定するために、血液サンプルを調べる手法です。ある物質の量が異常(正常より多いまたは少ない)である場合、それをつくる器官、組織における疾患の徴候である可能性があります。
リンパ節生検
1つのリンパ節全体または一部を採取し、病理医が顕微鏡下で組織にがん細胞があるか調べます。下記の種類の生検からいずれかが行われます。
- 切除生検:リンパ節全体の摘出。
- 切開生検:一部のリンパ節の摘出。
- コア生検:太い針を使って、一部のリンパ節の摘出。
免疫表現型
Bリンパ球またはTリンパ球から悪性リンパ球(がん)が認められるかどうか血液または骨髄のサンプル中の細胞を顕微鏡下で調べます。
諸条件により予後(治癒の可能性)や治療法の選択が変わります。
治癒の可能性(予後)と治療法の選択は次のようになります。
- 患者さんの症状。
- がんの病期。
- ホジキンリンパ腫の種類。
- 血液検査の結果。
- 患者さんの年齢、性別、健康状態。
- がんが再発性または進行性であるかどうか。
- 患者さんの希望。
- 胎児の週齢数。
このセクションの要点
- 成人ホジキンリンパ腫と診断されたあと、がん細胞がリンパ系内にとどまっているか、それとも体の他の部分まで拡がっているかを調べる目的で諸検査を行います。
- がんが体内に拡がる方法は3通りあります。
- 成人ホジキンリンパ腫の病期がA、B、E,およびSを含む場合があります。
- 成人ホジキンリンパ腫の病期は以下の通りです。
- I期
- II期
- III期
- IV期
- 成人ホジキンリンパ腫は治療によって以下のように区分されます。
- 早期予後良好
- 早期予後不良
- 進行期予後良好
- 進行期予後不良
成人ホジキンリンパ腫と診断されたあと、がん細胞がリンパ系内にとどまっているか、それとも体の他の部分まで拡がっているかを調べる目的で諸検査を行います。
がんがリンパ系内にとどまっているか、それとも体の他の部分まで拡がっているかを調べるために行われる検査を「病期診断」といいます。病期診断のために行われた検査から得られた情報から、疾患の病期が決定されます。治療計画を立てるためには病期を把握することが重要です。病期診断のために行われる検査や方法には次のようなものがあります。
妊娠中のホジキンリンパ腫患者さんに対して、放射線被害から胎児を守るための病期分類検査がおこなわれます。それには、以下のものがあります。
CTスキャン(CATスキャン):
いろいろな角度から体内の詳細な像を連続的に撮影します。像はX線撮影装置と連動したコンピュータにより作られます。造影剤を静脈内に注入または飲みこむと、臓器や組織がよりはっきり示されます。この方法はまたコンピュータ断層撮影法、またはコンピュータ体軸断層撮影法(CAT)とも呼ばれています。成人ホジキンリンパ腫においては、胸部、腹部、骨盤に対してCTスキャンが行われます。
PETスキャン:
身体の悪性腫瘍を見つけるもので、放射性核種グルコース糖を血管に注入します。PETスキャンは身体の周りを回転してグルコース糖のある箇所の像を映します。悪性腫瘍細胞は正常細胞よりもグルコース糖を取り入れてより活発に動くために、その映像のなかでより鮮明に写し出されます。
骨髄吸引と生検:
寛骨または胸骨に中空の針を挿入して骨髄、血液、骨の小片を摘出します。病理医が骨髄、血液、骨を顕微鏡下で観察し、がんの徴候があるかどうかを調べます。
腹壁切開術:
腹部内部の病気の徴候のチェックや組織サンプルを採取するために腹部の側壁を切開する方法です。腹壁切開術を行う理由によって切開部の大きさが決まります。時には疾患の徴候を顕微鏡下で調べるために器官を取り除いたり組織サンプルを採取したりします。この手法は治療方法の決定が必要な場合のみ行われます。
胸部X線検査:
胸部に簡単なX線照射を行い、胸部とその内部構造のX線像を調べます。X線とは体内を通過してフィルム上まで達し、体内を撮影することができるエネルギービームの一種です。
外科生検:
細い針またはメスを用いて組織を取り除きます。病理医が顕微鏡下で組織を観察し、がん細胞があるか調べます。
胸腔穿刺:
針を用いて、胸腔と肺の間の体液を除去します。病理医が顕微鏡下で体液を観察し、がん細胞があるか調べます。
妊娠中のホジキンリンパ腫患者さんに対して、放射線被害から胎児を守るための病期分類検査がおこなわれます。それには、以下のものがあります。
MRI(核磁気共鳴画像法):
磁場、電波、コンピューターを用いて体内の一連の詳細な画像を撮影する方法。この方法は核磁気共鳴画像法(NMRI)とも呼ばれています。
超音波試験:
高エネルギー音波(超音波)が内部の組織あるいは器官で反射し、エコーを出す方法。エコーはソノグラムと呼ばれる体内組織の画像を形成します。
がんが体内に拡がる方法は3通りあります。
がんが体内に拡がる方法は以下のように3通りあります:
- 組織を透過して、がんが周囲の正常組織に侵入します。
- リンパ系を透過して、がんがリンパ系に侵入し、リンパ管を経て体内の他の部分に移動します。
- 血液を透過して、がんが静脈と毛細血管に侵入し、血液を経て体内の他の部分に移動します。
成人ホジキンリンパ腫の病期がA、B、EおよびSを含む場合があります。
成人ホジキンリンパ腫は次のように分類されます。
- A:症状がみられない患者さん。
- B:発熱、体重減少、寝汗といった症状がみられる患者さん。
- E:“E”はリンパ節外を表し、がんがリンパ節以外の器官または組織内に認められ、主要なリンパ領域を越えた組織まで拡がっていることを意味します。
- S:“S”は脾臓を表し、がんが脾臓内に認められることを意味します。
成人ホジキンリンパ腫の病期は以下の通りです。
I期
I期はI期とIE期に分けられます。
I期:
がんが1つのリンパ節内にのみ認められる。
IE期:
がんがリンパ節外の器官か1つの領域に限局して認められる。
II期
II期はII期とIIE期に分けられます。
II期:
がんが横隔膜同側の2カ所以上のリンパ節内に認められる(横隔膜とは呼吸を補助し、腹と胸を分ける肺の下にある薄い筋肉のこと)。
IIE期:
がんがリンパ節外の器官または1つの領域に限局して認められ、横隔膜同側の他のリンパ節領域にまで拡がっていることもある。
III期
III期はIII期、IIIE期、IIIS期、IIIS+E期に分けられます。
III期はまた、次のようにIII(1)期、III(2)期に分けられます。
III期:
がんが横隔膜の両側のリンパ節病変内に認められる(横隔膜とは呼吸を補助し、腹と胸を分ける肺の下にある薄い筋肉のこと)。
IIIE期:
がんが横隔膜の両側のリンパ節病変内に認められる他、リンパ節外の器官、領域内にも認められる。
IIIS期:
がんが横隔膜の両側のリンパ節病変内に認められる他、脾臓内にも認められる。
IIIS+E期:
がんが横隔膜の両側のリンパ節病変内に認められる他、リンパ節外の器官、領域および脾臓内にも認められる。
III期はまた、次のようにIII(1)期、III(2)期に分けられます。
III(1)期:
がんが腎静脈より上の上腹部に限局して認められる。
III(2)期:
がんがリンパ節内、骨盤内、および/または大動脈近くに認められる。
IV期
下記のいずれかの場合、IV期であることを意味します。
- リンパ節外の1つ以上の器官のいたる所に認められ、リンパ節内に隣接した器官に認められることがある、または
- リンパ節外の1つの器官に認められ、器官から離れた遠隔リンパ節にまで拡がっている。
成人ホジキンリンパ腫は治療によって以下のように区分されます。
早期予後良好
成人ホジキンリンパ腫の早期予後良好とは危険要因のないステージ1か2です。
早期予後不良
成人ホジキンリンパ腫の早期予後不良は以下の危険要因が1つかそれ以上ある場合のステージ1,2です。
- 胸部にある腫瘍が胸部の1/3異常の幅の大きさであるか、少なくとも10cmある場合。
- がんがリンパ節をこえて他の臓器にある場合。
- 高い沈殿速度(血液、赤血球細胞のサンプルが試験管の底に沈むのが普通より急である。)。
- 3つ以上のリンパ節にがんがある。
- 発熱、体重減少、寝汗の症状。
進行期予後良好
成人ホジキンリンパ腫の進行期予後良好はステージIIIまたはステージIVであるか、以下の危険要因がほとんどない場合です。
- 男性である
- 45歳かそれ以上
- ステージIV以上
- 低い血液アルブミン値(プロテイン)レベル(4以下)
- 低いヘモグロビン値レベル(10.5以下)
- 高い白血球値(15、000かそれ以上)
- 低いリンパ球数(600以下または白血球細胞数の8%以下)
進行期予後不良
ホジキンリンパ腫の進行期予後不良とはステージIIIまたはステージIVであるか、以下の危険要因がより多くある場合です。
- 低い血液アルブミン値(プロテイン)レベル(レベル4以下)
- 低いヘモグロビン値レベル(10.5以下)
- 男性である
- 45歳かそれ以上
- 病期がステージIV
- 高い白血球数(15,000またはそれ以上)
- 低いリンパ球数(600以下または白血球細胞の8%以下)
再発性成人ホジキンリンパ腫
再発性成人ホジキンリンパ腫は治療後に再び生じた(再燃)がんのことをいいます。このがんはリンパ系または体の他の部位に再発することがあります。
このセクションの要点
- 成人ホジキンリンパ腫患者さんに対して各種治療法があります。
- ホジキンリンパ腫患者さんはリンパ腫治療の専門知識のある医療機関に治療を計画してもらうべきです。
- 患者さんはホジキンリンパ腫の治療後の数カ月か数年後に遅発効果が現れるかもしれません。
- 標準的治療法として以下の3種類が用いられます:
- 化学療法
- 放射線療法
- 手術
- 妊娠中のホジキンリンパ腫の患者さんに対して、治療法の選択肢は次のようになります。
- 慎重な経過観察
- ステロイド療法
- 新しい治療法は現在、臨床試験で有効性を検討中です。
- 幹細胞移植併用大量化学療法および幹細胞移植併用放射線療法
- 新しい治療法と比較した臨床試験
- 臨床試験に参加したいと考える患者さんがいるかもしれません。
- がんの治療を始める前、または始めるか、治療を始めた後に患者さんは臨床試験に参加することができます。
- フォローアップ検査が必要になるかもしれません。
成人ホジキンリンパ腫患者さんに対して各種治療法があります。
成人ホジキンリンパ腫患者さんに対して各種治療法が適用されます。標準的治療法(現在用いられている治療法)もあれば、臨床試験において検証されているものもあります。治療法についての臨床試験は、現在行われている治療法の改善やがん患者さんの新しい治療法に対する情報を得るために行われるものです。現時点で標準的とされている治療法よりも新しい治療法の方が良いと示された場合、今度は新しい治療法が標準的治療法になる可能性があります。臨床試験に参加してみてはどうかと考えてみるのもよいでしょう。いくつかの臨床試験は治療を始めていない患者さんにのみ開かれています。
ホジキンリンパ腫を患った妊娠女性に対して、胎児を守るため、治療法は慎重に選択されます。治療法の決定は母親の希望、非ホジキンリンパ腫の病期および妊娠の周齢数に応じて行われます。治療計画は症状、腫瘍および妊娠状態に応じて変更されることがあります。患者さんとそのご家族、そして医療側が一体となって治療法を確定することががんの最善の治療法を選ぶ理想的な姿です。
ホジキンリンパ腫を患った妊娠女性に対して、胎児を守るため、治療法は慎重に選択されます。治療法の決定は母親の希望、非ホジキンリンパ腫の病期および妊娠の周齢数に応じて行われます。治療計画は症状、腫瘍および妊娠状態に応じて変更されることがあります。患者さんとそのご家族、そして医療側が一体となって治療法を確定することががんの最善の治療法を選ぶ理想的な姿です。
ホジキンリンパ腫患者さんはリンパ腫治療の専門知識のある医療施設に治療を計画してもらうべきです。
治療はがん専門医に監督されます。がん専門医は成人ホジキンリンパ腫治療を専門とする医療施設に照会することがあります。これらは次のようになります。
- 神経外科医
- 神経科医
- リハビリテーション専門医
- 放射線がん専門医
- 内分泌医
- 血液病専門医
- 他のがん専門医
患者さんはホジキンリンパ腫の治療後の数カ月か数年後に遅発効果が現れるかもしれません。
ホジキンリンパ腫に対する化学療法および/はたは放射線療法は二次がんや治療後の数カ月あるいは数年後に他の健康上の問題を引き起こすリスクを増加させます。これらの遅発効果は治療法のタイプと患者さんが治療を受けた年齢に依存し、医科のようなことが含まれます:
- 急性骨髄性白血病
- 若年の患者さんにおいて、乳がんと大腸がんの進行を含む固形がん
- 不妊症
- 心臓、肺、甲状腺、骨疾患
- 疲労
標準的治療法として以下の3種類が用いられます。
化学療法
化学療法は、薬剤を用いてがん細胞を殺すかまたは細胞分裂を停止させることでがん細胞の増殖を停止させるがん治療のことです。口から服用したり、筋肉や静脈内に注入する化学療法では、薬剤は血流を通って全身のがん細胞に影響します(全身療法)。脊柱、腹部、臓器などの体腔に薬剤を直接注入する化学療法では、薬剤は主にこれらの領域中にあるがん細胞に影響します(局所化学療法)。化学療法はがんの種類や病期によって異なります。多剤併用化学療法はもう1つ以上の抗がん剤を用いた治療法です。
妊娠女性がホジキンリンパ腫に対して化学療法を受ける場合、胎児が化学療法にさらされることから防ぐことは、困難です。妊娠前期の3ヵ月間に、化学療法を受けることで先天性異常を引き起こす場合があります。ビンブラスチンは妊娠中期に投与された場合、先天性異常を誘発しない抗がん剤です。
妊娠女性がホジキンリンパ腫に対して化学療法を受ける場合、胎児が化学療法にさらされることから防ぐことは、困難です。妊娠前期の3ヵ月間に、化学療法を受けることで先天性異常を引き起こす場合があります。ビンブラスチンは妊娠中期に投与された場合、先天性異常を誘発しない抗がん剤です。
放射線療法
放射線療法は高エネルギーX線やその他の種類の放射線を用いてがん細胞や成長を続けるがん細胞を殺すがん治療のことです。放射線療法には2つのタイプがあります。体外照射は体外の機械を用いてがんに放射線を照射する治療法です。体内照射は放射性物質を密封した針、シーズ、ワイヤ、カテーテルをがんの内部またはその近くに直接留置して、がんに放射線を照射する治療法です。放射線療法の方法はがんの種類や病期によって異なります。
できるだけ、妊娠中のホジキンリンパ腫患者さんに対して、放射線治療は、胎児へのリスクを避けるため、出産後まで延期されます。緊急に治療が必要なときには、患者さんは妊娠を継続したまま、放射線治療を受ける場合があります。しかし、胎児を保護するのに使用される鉛では将来がんを誘発する可能性のある散乱放射線から胎児を守りきれない場合があります。
できるだけ、妊娠中のホジキンリンパ腫患者さんに対して、放射線治療は、胎児へのリスクを避けるため、出産後まで延期されます。緊急に治療が必要なときには、患者さんは妊娠を継続したまま、放射線治療を受ける場合があります。しかし、胎児を保護するのに使用される鉛では将来がんを誘発する可能性のある散乱放射線から胎児を守りきれない場合があります。
手術
腹壁切開術は、腹部内部の病気の徴候のチェックや組織サンプルを採取するために腹部の側壁を切開する方法です。腹壁切開術を行う理由によって切開部の大きさが決まります。時には疾患の兆候を顕微鏡下で調べるために器官を取り除いたり組織サンプルを採取したりします。がんが認められた場合は、腹壁切開術中に組織や器官を取り除きます。
ホジキンリンパ腫の妊娠患者さんに対して、治療の選択肢は以下の通りです。
慎重な経過観察
慎重な経過観察とは、徴候が現れたり、変化したりしない限り、治療をおこなわず、患者さんの状態を注意深く観察することです。胎児が32〜36週齢になると母親が治療を始めることができるように、分娩が誘導されることがあります。
ステロイド療法
ステロイドは体内で副腎および生殖器より、天然に作り出されるホルモンです。数種類のステロイドは研究所で作られています。あるステロイド剤は化学療法が、よりよく働くのを助け、がん細胞の成長を止めるのに役立つことが知られています。また、ステロイドにより、胎児の肺が通常より早く発育するのを促進することができます。これは分娩が早期に誘導された場合に重要です。
新しい治療法は現在、臨床試験で有効性を検討中です。
幹細胞移植併用大量化学療法および幹細胞移植放射線療法
幹細胞移植をともなう大量化学療法や放射線療法はがん治療によって破壊された造血細胞を置き換えるための方法です。幹細胞(未成熟血液細胞)を患者さんまたはドナーの骨髄や血液から採取し、冷凍保存します。化学療法終了後に、保存しておいた幹細胞を解凍し、注入により患者さんに再び戻します。再注入されたこれらの幹細胞は短期間で血液細胞に成長し、体内の血液細胞を回復させます。
臨床試験に参加したいと考える患者さんがいるかもしれません。
何人かの患者さんにおいて臨床試験に参加することは最良の治療選択であるかもしれません。臨床試験はがんの研究過程の一つです。臨床試験は新たな治療法が標準的な治療法より安全で有効であるかを見つけ出すために行います。
がんに対する今日の標準的な治療法の多くは早期の臨床試験を基本にしています。臨床試験に参加する患者さんは標準的な治療を受けるか、初めて新しい治療を受けることになるかもしれません。
また、臨床試験に参加する患者さんは未来のがん治療法の改良を助けます。新しい治療法の臨床試験が有効性を示さなくても、しばしば重要な疑問の答えとなり、研究が前進するのを助けます。
がんに対する今日の標準的な治療法の多くは早期の臨床試験を基本にしています。臨床試験に参加する患者さんは標準的な治療を受けるか、初めて新しい治療を受けることになるかもしれません。
また、臨床試験に参加する患者さんは未来のがん治療法の改良を助けます。新しい治療法の臨床試験が有効性を示さなくても、しばしば重要な疑問の答えとなり、研究が前進するのを助けます。
がんの治療を始める前、または始めるか、治療を始めた後に患者さんは臨床試験に参加することができます。
いくつかの臨床試験はまだ治療を受けていない患者さんを含んでいます。他の試験はがんが回復していない患者さんに対する治療を評価します。がんが再発する(再起する)のを止めるか、がん治療の副作用を軽減する新しい方法を評価する臨床試験もあります。
臨床試験は国の多くの地域で行われています。治療法の項での現在の治療法の臨床試験へのリンクを参照してください。それらはNCIの臨床試験データベースから取り出されます。
臨床試験は国の多くの地域で行われています。治療法の項での現在の治療法の臨床試験へのリンクを参照してください。それらはNCIの臨床試験データベースから取り出されます。
フォローアップ検査が必要になるかもしれません。
がんを診断するために行われた、あるいはがんの病期をみつけるために行われた検査が繰り返されるかもしれません。いくつかの検査は治療がどれぐらいよく効いているかをみるために行われるでしょう。治療を続ける、変更するか止めるかどうかの判断がこれらの検査結果を基に行われるかもしれません。これらはときどき再病期診断と呼ばれます。
いくつかの検査は治療が終わった後に時々継続して行われるでしょう。これらの検査結果は状態が変化したかどうか、またはがんが再発(再起)したかを示すことができます。これらの検査は時々、フォローアップ検査か定期検査と呼ばれます。
いくつかの検査は治療が終わった後に時々継続して行われるでしょう。これらの検査結果は状態が変化したかどうか、またはがんが再発(再起)したかを示すことができます。これらの検査は時々、フォローアップ検査か定期検査と呼ばれます。
成人ホジキンリンパ腫の治療法
現在行われている臨床試験のリストへのリンクはそれぞれの治療の項目に含まれています。いくつかのがんのタイプや病期に対しては、試験がないかもしれません。リストに載っていない臨床試験をあなたの主治医とチェックすることは、あなたにとって正しいかもしれません。
妊娠中のホジキンリンパ腫
早期予後良好ホジキンリンパ腫
早期予後良好ホジキンリンパ腫の治療には以下の方法があります。
- 放射線療法を伴うまたは伴わない多剤併用化学療法。
- がんのある身体の部分のみか、または隣接する大動脈を含むマントル照射野(頸部、胸部および腋窩) のリンパ節への放射線療法。
- 放射線療法を伴うまたは伴わない新しい併用化学療法の臨床試験。
早期予後不良ホジキンリンパ腫
- 放射線療法を伴うまたは伴わない多剤併用化学療法。
- 放射線療法を伴うまたは伴わない新しい併用化学療法の臨床試験。
進行期予後良好ホジキンリンパ腫
進行期予後良好ホジキンリンパ腫の治療には以下の方法があります。
- 放射線治療を伴うまたは伴わない新しい併用化学療法を使った臨床試験。
- 放射線療法を伴うまたは伴わない新しい併用化学療法の臨床試験。
進行期予後不良ホジキンリンパ腫
進行期予後不良ホジキンリンパ腫の治療には以下の方法があります。
- 併用化学療法。
- 新しい組み合わせの化学療法の臨床試験。
- 大量化学療法と患者さん自身の幹細胞を使用する幹細胞移植の臨床試験。
妊娠中のホジキンリンパ腫
妊娠前期3ヵ月間のホジキンリンパ腫
ホジキンリンパ腫が妊娠前期3ヵ月間で診断された場合、患者さんは必ずしも中絶するようにアドバイスされるというわけではありません。患者さんごとに治療はリンパ腫の病期、増殖速度、患者さんの希望に応じて選択されます。妊娠を継続することを決めた女性に対する妊娠前期3ヵ月間のホジキンリンパ腫の治療としては以下のものがあげられます:
- 慎重な経過観察は、がんが横隔膜の上にあり、成長が遅い場合におこなわれます。胎児が32〜36週齢になれば、母親が治療を始めることができるように分娩を誘導する場合があります。
- 胎児を保護しながら、横隔膜上部への放射線療法。
- 1種類以上の薬物を用いた全身化学療法。
妊娠後半のホジキンリンパ腫
ホジキンリンパ腫が妊娠の後半に診断された場合、出産後までほとんどの患者さんが治療を遅らせることが可能です。妊娠後期のホジキンリンパ腫の治療は以下のものが挙げられます:
- 胎児が32〜36週齢時に誘導分娩を予定した慎重な経過観察。
- 1種類以上の薬物を用いた化学療法。
- ステロイド治療。
- 胸部内の大きな腫瘍により生じる呼吸困難を軽減するための放射線治療。
再発性成人ホジキンリンパ腫に対する治療法
再発性成人ホジキンリンパ腫の治療法は次のようになります。
- 多剤併用化学療法。
- 多剤併用化学療法に続く放射線療法を伴うまたは伴わない大量化学療法と幹細胞移植。
- 化学療法を伴うまたは伴わない放射線療法。
- 症状を和らげ、クオリティ・オブ・ライフを改善するための緩和療法としての化学療法。
- 大量化学療法の臨床試験と幹細胞移植。
(2008年07月更新)
※このがん情報は米国国立がん研究所で作成されていますので、日本の状況と多少異なる点もあります。それらについては医師にご相談下さい。
※このサービスは米国国立がん研究所(NCI、http://www.cancer.gov/)のがん情報の一部をNCIの承認の元に(財)国際医学情報センターの責任で翻訳、提供しています。
※無断転載禁ず。

