- 1.どんな病気か
- A.どこにできるの?好発年齢は?
- B.症状は?
- C.なおりますか?
- D.原因は?
- E.どこで診てもらえばよいの?
- 2.悪性骨腫瘍の種類と解説
- A.原発性悪性骨腫瘍
- B.続発性骨腫瘍(癌の骨転移)
- 3.悪性軟部腫瘍の種類と解説
- A.概要
- B.各種の軟部肉腫の解説
- (1)悪性繊維性組織球種
- (2)脂肪肉腫
- (3)滑膜肉腫
- (4)横紋筋肉腫
- (5)平滑筋肉腫
- (6)血管肉腫
- (7)悪性神経鞘腫
- (8)間葉性軟骨肉腫、骨外性粘液型軟骨肉腫
- (9)胞巣状軟部肉腫
- (10)類上皮肉腫
- (11)明細胞肉腫
- 4.診断、検査の方法
- A.診察
- B.画像検査
- C.生検(病理検査)
- 5.治療の方法と副作用
- A.手術療法
- B.化学療法
- C.放射線療法
- D.温熱療法
- E.リハビリテーション
- F.免疫療法
- G.民間療法
- 6.大阪府立成人病センターの治療の特色
- 7.大阪府立成人病センターの治療成績
- 骨腫瘍
- 軟部腫瘍
1.どんな病気か
A.どこにできるの?好発年齢は?
B.症状は?
C.なおりますか?
D.原因は?
E.どこで診てもらえばよいの?
2.悪性骨腫瘍の種類と解説
A.原発性悪性骨腫瘍
(a)概念、頻度、好発年齢、部位、症状
(b)病型分類
(c)検査法
(d)治療方針
(e)成績
B.続発性骨腫瘍(癌の骨転移)
A.概要
B.各種の軟部肉腫の解説
| 胎児型: | 全体の約75%を占め、好発部位は頭頚部,尿生殖器,後腹膜です。頭頚部では,2〜3cmのポリープ状に,尿生殖器ではブドウ状に発育する傾向があります。大部分は無痛性で,増殖は比較的速く,時に疼痛を伴います。軟部肉腫の中で最も化学療法に対する感受性が高く,一般に小児科と共同で多剤併用療法が行われています。 |
| 胞巣型: | 成人の四肢の筋肉に発生する例が多く、予後は最も悪い。原因遺伝子PAX+FKHRという融合遺伝子を用いた遺伝子診断を施行しています。 |
| 多形型: | 横紋筋肉腫の中で最もまれで、45才以上に見られます。 |
A.診察
B.画像検査
| (1)レントゲン: | 骨の変化、軟部腫瘤陰影の存在部位、石灰化などについて診断します。骨腫瘍では、レントゲンだけでかなり診断が絞り込まれます。 |
| (2)CT: | 体の横断像を描出するX線検査です。3次元的に病巣を把握出来ます。腫瘍の場合には一般に造影剤を使用します。腫瘍内の壊死、血管の分布、腫瘍と大事な血管との関係が判ります。 |
| (3)MRI: | 磁石の原理で、体に強力な磁場をかけ、体内の水素原子から発生する電磁信号を感知して撮像する検査です。組織の中の水分含量で、信号強度が異なるので、組織の判別がある程度可能となります。造影剤を使用し、T1,T2という異なった条件下で撮影し診断します。血管のみを描出することも可能で、血管造影検査の代りに行われる場合もあります。 |
| (4)放射性同位元素 (アイソトープ)検査: |
骨や腫瘍に取り込まれる放射性同位元素を注射し、一定時間後に病変部位に取り込まれた放射性同位元素からの放射能を測定する検査です。解像度は低いですが、全身の描出が可能で、一度に全身をチェックしたり、放射性同位元素の取り込まれ方で、腫瘍の性格を判断します。 |
| (5)血管造影: | 血管に造影剤を注入し腫瘍部の血管を詳しく調べるために行ないますが、危険性もあり、最近は検査目的だけではあまり行なっていません。腫瘍の血管に直接抗ガン剤を注入したり、血管を内側から詰めてしまう治療目的、あるいは血管を縫合する必要がある手術前では行なわれます。 |
C.生検(病理検査)
| (1)針生検: | 腫瘍を直接針で刺して細胞や組織小片を採取して顕微鏡で調べる検査です。主として外来で、良性か悪性かの診断を早く得たい時に行なわれます。しかし、採取できる細胞や組織の量は少なく、診断に充分な量が得られない欠点があります。 |
| (2)切開生検: | 麻酔をかけて、腫瘍の一部を取り出して病理検査を行なう方法です。検査の結果がでるまで、1〜2週間かかります。稀な腫瘍の場合にはもっと時間のかかる場合もありますが、きちんとした確定診断に基づく治療が必要不可欠です。最終的な診断は通常この方法によります。 |
| (3)遺伝子診断: | 軟部腫瘍は特異的な遺伝子異常が判明しているものが少なくありません。当科ではこれらの診断的価値のある遺伝子異常を研究所と共同で解明するシステムを持っています。この方法により稀で診断に難渋するような腫瘍も明確な診断が可能になってきました。また、これらの腫瘍の原因遺伝子は、新しい治療法の開発には欠かせません。当科では大阪大学や京都大学をはじめ、関西の多くの施設と共同で、この遺伝子診断方法の標準化と、新しい治療法開発への研究をすすめています。 |
A.手術療法
B.化学療法
C.放射線療法
D.温熱療法
E.リハビリテーション
F.免疫療法
G.民間療法
| A.症例数が多い | 大阪という大都市の人口に対して、関西には骨軟部腫瘍の治療を行なっている施設は関東に比べて多くはありません。従って、現在までに経験している症例の数は日本でも有数です。この治療経験が実際の臨床においては患者さんの非常に強い味方になってくれます。 |
| B.患肢温存手術 | 大阪大学の関連施設として、当科は早くから患肢温存に着手し、人工関節の長期経過観察でも日本で有数の施設です。現在は、最新の延長可能腫瘍用人工関節を用いた手術や放射線科との共同による術中体外照射自家骨移植術、局所小線源放射線照射法、腫瘍血管永久塞栓術など、さらには当科の他グループの協力による骨延長術、マイクロサージェリーを応用し可能な限り切断をしない「患肢温存」を行っています。 |
| C.遺伝子診断: | 病気は原因を突き止めて治すのが常道ですが、まだそれは出来ていません。軟部腫瘍は特異的な遺伝子異常が数多く判明しており、当科では、それを用いた遺伝子診断を実地に臨床に応用しています。これは来るべき次代の治療である遺伝子異常に基づく根本的な治療を早く始めたいからです。まだまだ研究の段階ですが、抗ガン剤や手術無しに骨軟部腫瘍を治せる時代を夢見て施行しています。 |
| D.化学療法: | 多くの症例の経験から導き出した独自の化学療法プロトコールを用いて治療をしています。 |
| E.多施設との共同医療: | 骨軟部腫瘍専門医のいる関連病院には、大阪大学、国立大阪病院、国立呉病院、大阪府立病院などの大病院があり、これらの病院では当科と同様の骨軟部腫瘍に対する先進の治療が提供されています。また、これらの施設は密接なコミュニケーションをとりながら共同で臨床病理学的研究、遺伝子治療・免疫療法の研究、人工骨・骨再生医療の研究・開発臨床研究を行っています。 |
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