悪性中皮腫 患者さん用
あくせいちゅうひしゅ
NCIの許可を得て翻訳した情報。 | ホーム |
悪性中皮腫とは? 悪性中皮腫(あくせいちゅうひしゅ)はまれながんで、がん(悪性)細胞が胸部内面の袋(胸膜:きょうまく)あるいは腹部内面の袋(腹膜:ふくまく)に見つかる病気です.悪性中皮腫の患者さんの多くは石綿を吸いこむ仕事についていました.医師は患者さんが息切れ、胸痛、あるいは腹部の痛みかはれがあるかどうか見なくてはなりません.医師は胸腔鏡(きょうくうきょう)と呼ばれる特殊な器械で胸腔を見るでしょう.胸壁に切開を入れて胸腔鏡を肋骨の間から胸部に入れます.この検査は胸腔鏡検査と呼ばれ通常病院で行なわれます.検査の前に患者さんは局所麻酔薬(短時間感覚が消失する薬)を投与されます.いくらか圧迫感はあるでしょう、しかし通常痛みはありません. 医師は腹腔鏡(ふくくうきょう)と呼ばれる特別の道具を使って腹部内面も見ます(腹腔鏡検査).腹腔鏡は腹部を切開して挿入します.この検査も通常病院で行なわれます.検査の前に、局所麻酔薬が投与されるでしょう.正常でない組織が見つかれば、がん細胞があるかどうかを見るために医師は小片を切り取り顕微鏡で見ることが必要です.これを生検(せいけん)と呼びます.生検は通常胸腔鏡検査か腹腔鏡検査の時に行ないます.回復の見込み(予後)は、がんの大きさ、がんの部位、どの程度がんが広がっているか、がん細胞が顕微鏡でどのように見えるか、がんが治療に反応するか、そして患者さんの年齢によります. 悪性中皮腫の病期 ひとたび悪性中皮腫が見つかれば、がん細胞が体のほかの部分に広がっているかどうかを調べる追加の検査が行なわれます.医師は治療計画を立てるために病期(びょうき:がんが胸膜にあるかあるいはほかの部位に広がっているか)を知らなくてはなりません.悪性中皮腫には以下の病期が用いられています. 限局型悪性中皮腫
進展型悪性中皮腫
再発悪性中皮腫
悪性中皮腫をどのように治療するか すべての悪性中皮腫の患者さんに治療があります.3種類の治療が用いられます:
外科療法は悪性中皮腫の一般的な治療です.医師は胸部か腹部内面の部分とその周囲の組織をいくらか取り除くでしょう.がんがどこまで広がっているかによって、肺摘除術(はいてきじょじゅつ)と呼ばれる手術で肺も取り除かれます.肺の下にある筋肉で呼吸を助けている横隔膜の1部も時に取り除かれます.放射線療法はがん細胞を殺し腫瘍を縮小させるために高エネルギーのレントゲン線を用います.放射線は体外の機械から出る(体外照射)か、がん細胞の見つかった部位に小さなプラスチック管を通じて置かれた放射線(放射線同位元素)を作る物質から出ます(腔内照射:くうないしょうしゃ). もし胸部か腹部に液体がたまれば、医師は胸部か腹部に針を入れ液体を取り除くために穏やかな吸引をして体から液体を除去するでしょう.液体を胸部から取り除くならば、これを胸腔穿刺と呼びます.もし液体を腹部から取り除くならば、これを腹腔穿刺と呼びます.医師は液体がさらに貯まるのを予防するために管を介して胸部に薬を入れることも行なうでしょう.化学療法はがん細胞を殺すために薬を用います.化学療法では飲み薬を用いるか、あるいは薬を静脈か筋肉の針から投与します.化学療法は全身療法と呼ばれています、なぜなら薬は血流に入り、体中を移動して、体中のがん細胞を殺すことができるからです.中皮腫では、化学療法は胸部に直接入れるかも知れません(胸腔内化学療法). 手術中の光線力学療法は手術中にがん細胞を殺すために特別の薬と光線を用いる新しい型の治療です.がん細胞が光線に対してより感受性が高くなるように手術数日前に薬を静脈内注射します.手術の時にできるだけたくさんのがんを取り除き,胸膜を照らすために特殊な光線が用いられます.この治療は胸部の早期の中皮腫で研究されています. 病期による治療 治療はがんがどこにあるか,どこまで広がっているか,そして患者さんの年齢と健康状態で決まります. がんが胸部か腹部の1ヶ所だけにあるなら,治療は胸膜の1部とその周囲の組織をいくらか取り除く外科療法でしょう.
治療は次のひとつでしょう.
治療はがんが出てきた部位や患者さんが以前受けていた治療を含む多くの要因によって決まります. |
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(2000.2改定版 翻訳:秋葉 直志)