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腎盂尿管がん

腎盂尿管がん(治療に関するトピックス)

  • 腎盂尿管がんに対する傷の小さな体腔鏡下手術
  • 腎盂や尿管の上皮内がんに対するBCG注入療法
  • 進行性腎盂尿管がんに対する新規抗がん剤を用いた化学療法

腎盂尿管がんの診断と治療
  1. 腎盂尿管がんとは
  2. 病気の進み方
  3. 症状
  4. 診断法
  5. 治療法

1.腎盂尿管がんとは
腎盂は腎臓の中で造られた尿を貯める部分で、貯まった尿は尿管という細い管を通して膀胱へ運ばれます。この腎盂と尿管の粘膜は膀胱と同じで、移行上皮という伸び縮み自在の粘膜です。腎盂尿管がんは、腎盂または尿管の移行上皮から発生するがんのことです。同じ側の腎盂尿管や膀胱に多発することが特徴で、治療後にしばしば膀胱内に再発するという特徴があります。また女性より男性に多く見られるのも、特徴のひとつです。

2.病気の進み方
尿管は管腔状で、内側に粘膜があり、周囲を薄い筋肉が覆っています。腫瘍は粘膜から発生し、進行すると筋肉の層や、腎盂では腎臓の実質へと進行していきます。この時期になると、リンパ節や肺・肝臓などへの転移を生じてきます。また尿の通り道がふさがると、水腎症といって腎盂内にたくさんの尿がたまった状態になります。

3.症状
一般には肉眼的血尿を契機に発見されますが、腰背部痛(腎部疼痛)が契機となることや無症状で超音波検査などによって偶然発見されることもあります。

4.診断法
検査は、尿検査(尿中のがん細胞を調べます)、超音波検査、レントゲン検査(CT検査や造影剤を注射して撮影するDIP検査)が主です。詳しく調べるために、膀胱鏡や尿管鏡といった内視鏡を使った検査があります。場合によっては、検査入院が必要です。
通常は腫瘤を形成し、レントゲンなどの検査で比較的容易に診断が可能です。しかし腫瘤を形成しない上皮内がんというタイプのがんもあり、診断が難しいこともあります。

5.治療法
腎盂尿管がんの治療の原則は、手術療法です。腫瘍が極めて小さい場合には、尿管鏡や腎盂鏡という内視鏡で腫瘍を切除するのみで治療が可能な場合もあります。しかし、そうした治療の対象となるのはわずかの特殊な場合のみで、通常は腎尿管全摘除術といって腫瘍の部分のみでなく腫瘍が存在する側の腎臓尿管をすべてとります。残すと、再発が問題になるからです。

  以前は、腎臓の摘出のために腰部を斜めに切り(15-20cm)、加えて尿管の摘出のために下腹部を切開する(約20cm)方法が一般的でした。当科では腹腔鏡手術を積極的に行っており、原則として腎臓は腹腔鏡で摘出し、下腹部の約5-7cmの傷と3-4ヵ所ほどの小孔のみで手術するようにしています。2000年以降に約170人の患者様がこの手術を受けられました。

  上皮内がんの場合、結核予防に使われているBCGを腎盂尿管に注入して治療しています。BCG注入療法で効果がえられない場合は、上記と同じように手術療法を考慮します。

  転移などがあり進行している場合、抗がん剤による化学療法が主になります。放射線療法を選択するケースや、手術など他の治療との組み合わせを考えることもあります。化学療法では、スタンダードな治療はもちろんゲムシタビンやタキソールといった最近登場した新規抗がん剤による治療も積極的に行いよりよい治療が選択できるように努力しています。


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