
絨毛性疾患
受精卵は子宮内膜に着床すると、外側に絨毛と呼ばれる無数の突起を形成します。
妊娠が継続すると胎盤となり、胎児は絨毛を通して母体から栄養をもらいます。
この絨毛から発生する病気を絨毛性疾患といい、代表的なものに胞状奇胎、絨毛がん
といった疾患があります。
(1)胞状奇胎とは
絨毛が増殖、浮腫化し嚢胞状に変化したもので、全胞状奇胎、部分胞状奇胎に分類されます。また奇胎が子宮の筋層内にまで浸潤しているかどうかで、侵入奇胎、非侵入奇胎に分類されます。
頻度は妊娠500例に対し約1例であり、妊娠初期に異常妊娠として発見されることが多いです。妊娠反応検査(hCG)を測定したり超音波検査を行い診断します。
胞状奇胎が疑われれば子宮内容除去術を行い体内より絨毛を除去します。まれに全身に転移したり侵入奇胎や絨毛がんを続発しますので、術後定期的にhCGを測定し、基礎体温、超音波検査、レントゲン検査などを行い、慎重に経過を見ていく必要があります。
(2)絨毛がん
絨毛から発生した悪性腫瘍で、胞状奇胎の約1%、侵入奇胎の約10%に続発するとされています。最近は胞状奇胎から発生する割合は減少していますが、その分流産、正常妊娠後に発症する割合は増加しています。
侵入奇胎や絨毛癌の診断がつけば抗がん剤治療を行なう必要があります。また、子宮や転移病巣などを切除することもあります。